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短詩人来空さんと会う [短詩関係]

一昨日(5月12日)は、東京へ。

八王子駅下車。
駅前からバスに乗り、老人ホームへうかがった。
短詩人の来空さんが老人ホームへ入られたことを知り、会いに行った。ご家族の了解を得て、紹介することにした。

来空さんと初めて会ったのは、35年以上前か。私が、高校生で、大学に入る頃ではなかったか。
私は、高校生の頃から、詩や俳句などを書き、今も出している、「蒼天」誌を創刊した頃である。
学生を中心にした短詩形雑誌「獏」へ参加した頃、来空さんと知り合い、初めて会ったのは、伊豆の旅館に一泊で、句会を行なった時だ。来空さんは、熱い口調で、短詩(俳句、川柳、短歌の総称として使っている)について、語ってくれた。それは、刺激的な夜で、私は、夢中で聴いていたことを覚えている。
それから、私が出版の仕事を始め、来空さんの本を出したり、来空さんの雑誌を手伝ったり、句会は、あちこち場所を変えながら、毎月続けた。展覧会の企画も手伝った。来空さんが作った、短詩人連盟にも参加、協力した。
やがて、来空さんは、河東碧梧桐全集全20巻の制作に乗り出し、10年以上かけ、完成させた。私は、少し、販売等のお手伝いをさせていただいた。完成時には、大磯で、記念の展覧会を企画し、開催した。
来空さんは、その後も作品を書き続け、私が続けている、1コマ漫画誌「EYEMASK」誌には、毎回、今も短詩作品を掲載している。

近年、体調を崩され、車椅子の生活になっていることは知っていた。今回、ご家族の決断もあり、老人ホームに入られた。お会いすると、車椅子に座っているが、今までと変わらぬ、熱い口調で話され、迎えてくれた。「ここで、また、句会をやろうか」と言っていた。来空さんと会うと、なぜか、途端に、元気になる。
今年、来空さんは、87歳である。
しばらく、話したあと、喫茶室へ行き、コーヒーと焼きおにぎりを、いっしょに食べた。
「また、来ますよ」と行って、その日は、分かれた。
帰りの電車の中で、来空さんと会うことで、知り合った、多くの人々のことを思い出していた。
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